2023年7月から提供が開始されたドコモの新料金プラン「eximo(エクシモ)」。データ利用量に応じて料金が変動する柔軟なプランですが、私たち陸マイラーにとっては「ポイ活」、特にマイルを貯める上で本当にお得なのでしょうか?
「ahamoの方が安いのでは?」「結局dポイントをどうマイルにすればいいの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、eximoの料金体系を陸マイラーの視点で徹底分析し、dポイントを効率的に貯めてJALマイルやANAマイルに交換するための具体的な戦略を解説します。あなたの毎月のスマートフォン代が、次の無料航空券への近道になるか、その答えがここにあります。
まずは結論から。eximoは陸マイラーにとって「アリ」か?
早速、結論から申し上げます。eximoが陸マイラーにとって「アリ」か「ナシ」かは、あなたの決済スタイルと貯めたいマイルによって明確に分かれます。
結論:dカード GOLDをメインカードとし、ドコモ経済圏でdポイントを集中して貯め、JALマイルに交換する戦略を取るなら『アリ』。ただし、通信費の絶対的な安さを最優先するならahamoや格安SIMに軍配が上がります。
つまり、eximoは万人向けの選択肢ではなく、特定の戦略を持つ陸マイラーにとって強力な武器となり得るプランです。この記事では、その「特定の戦略」とは何か、そしてどう実践すればよいのかを具体的に解き明かしていきます。
ドコモ eximoの料金とdポイント還元の仕組み
eximoのポイ活戦略を語る上で、まず料金とポイント還元の仕組みを正確に理解しておく必要があります。
eximoの料金体系
eximoは、データ利用量に応じて料金が3段階で変動する従量制プランです。
データ利用量 | 割引前の月額料金(税込) |
---|---|
~1GB | 4,565円 |
1GB超~3GB | 5,665円 |
3GB超~無制限 | 7,315円 |
この料金だけを見ると割高に感じますが、各種割引を適用することで料金は大きく下がります。
- みんなドコモ割(3回線以上): -1,100円
- ドコモ光セット割/home 5G セット割: -1,100円
- dカードお支払割: -187円
これらの割引をすべて適用すると、3GB以上のデータ無制限利用でも月額4,928円(税込)となります。
eximoポイ活の核!dポイント還元
陸マイラーが注目すべきは、ここからです。eximoの利用料金の支払い方法を「dカード GOLD」に設定すると、利用料金(税抜)の10%がdポイントで還元されます。
例えば、eximoの月額料金が税抜6,650円(税込7,315円)の場合、毎月665ポイントが貯まります。年間では7,980ポイントとなり、これだけでdカード GOLDの年会費11,000円(税込)の大部分を回収できる計算になります。
重要:この10%還元は、dカード GOLD会員限定の特典です。 通常のdカードや他のクレジットカード払いでは適用されないため、eximoでポイ活を行う上での絶対条件と言えます。
eximoでポイ活を極める!dポイント獲得戦略
eximoとdカード GOLDの組み合わせを前提に、dポイントの獲得を最大化するための戦略を見ていきましょう。
必須装備:dカード GOLD(年会費11,000円)は発行すべきか?
前述の通り、eximoでポイ活をするならdカード GOLDは必須です。年会費11,000円(税込)と聞くと躊躇するかもしれませんが、ドコモユーザーなら十分に元を取れる可能性があります。
- 損益分岐点:
- eximoの10%還元だけで年会費の元を取るには、毎月税抜10,000円(年間120,000円)のドコモ利用料金(eximo+ドコモ光など)があれば、12,000ポイントが貯まり、年会費を上回ります。
- その他の特典:
- 年間ご利用額特典: 年間100万円以上の利用で11,000円相当、200万円以上で22,000円相当の選べる特典クーポンがもらえる。
- ケータイ補償: 購入から3年間、最大10万円までの紛失・盗難・修理不能時の補償。
- 空港ラウンジ: 国内主要空港のラウンジが無料で利用可能。
これらの特典を考慮すれば、「ドコモ経済圏」で生活費を決済する覚悟がある陸マイラーにとっては、発行しない理由が見つからないカードです。
日常の支払いを「d払い」に集約する
dカード GOLDを手に入れたら、次は「d払い」を徹底活用します。d払いにdカード GOLDを紐づけることで、ポイントの二重取り・三重取りが可能になります。
▼ポイント三重取りの例
- d払い(支払い元:dカード GOLD): 決済でポイント獲得
- dポイントカード提示: 提携店での提示でポイント獲得
- d曜日のようなキャンペーン: エントリーして特定日に利用することで追加ポイント獲得
コンビニやドラッグストア、ネットショッピングなど、あらゆる支払いをd払いに集約する意識が、dポイントを加速させます。
【陸マイラーの本番】貯めたdポイントをマイルに交換する
さて、いよいよ貯めたdポイントをマイルに交換する出口戦略です。ここが陸マイラーの腕の見せ所。dポイントは、交換するマイルによって有利・不利がハッキリしています。
JALマイラー歓喜!dポイントからJALマイルへの交換ルート
dポイントの最も輝く交換先、それがJALマイルです。
- 交換レート: 5,000 dポイント → 2,500 JALマイル(交換率50%)
- 交換手順: dポイントクラブの公式サイトから直接交換可能で、非常にシンプル。
- 特徴: 手間なく50%のレートで交換できるのは、他のポイントにはない大きな魅力です。不定期で交換レートがアップするキャンペーンが開催されることもあるため、大量のポイントはキャンペーンを待って交換するのが賢い戦略です。
ANAマイラーはひと工夫必要。dポイントからANAマイルへ
一方、ANAマイルへの直接交換ルートは存在しません。そのため、他のポイントサービスを経由する必要があり、ルートは複雑になります。
- 交換ルート例: dポイント → 他社ポイント(例:JRキューポなど)→ ANAマイル
このルートは複数のクレジットカードが必要になる場合が多く、手間もかかります。dポイントからANAマイルへの交換は、他のポイント(Tポイントや楽天ポイントなど)からの交換に比べて優位性はありません。
したがって、dポイントを貯める戦略を取るならば、必然的にJALマイルを貯めるのが基本戦略となります。
まとめ:eximoポイ活は「dカード GOLD」と「JALマイル」が成功の鍵
eximoを活用した陸マイラーのポイ活戦略をまとめます。
- 大前提として「dカード GOLD」を契約する。 これがなければeximoの旨味はほぼありません。
- eximoとドコモ光などの通信費をdカード GOLDで支払い、10%のポイント還元を確実に受ける。
- 日常の決済は「d払い」に集約し、dポイント提携店を意識的に利用して、dポイントの獲得を最大化する。
- 貯めたdポイントは、50%のレートで交換できる「JALマイル」をメインターゲットにする。
もしあなたがドコモユーザーで、JALマイルを貯めている、あるいはこれから貯めたいと考えているなら、eximoとdカード GOLDの組み合わせは、毎月の固定費をマイルに変える強力なエンジンとなり得ます。
まずはご自身の毎月のドコモ利用料金を計算し、dカード GOLDの年会費をペイできるか、一度シミュレーションしてみてはいかがでしょうか。その計算が、次のJAL特典航空券への第一歩となるはずです。
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