「楽天経済圏」でザクザクポイントが貯まる「楽天ポイ活」。楽天市場でのお買い物はもちろん、カード、銀行、証券、モバイルなど、日々の生活を楽天サービスに集約することで、面白いようにポイントが増えていきます。
その手軽さとインパクトから多くの人が実践していますが、陸マイラーが何も考えずに同じように取り組むのは非常に危険です。
なぜなら、苦労して貯めた楽天ポイントをANAマイルに交換しようとすると、その価値が半減してしまうからです。
この記事では、多くの陸マイラー初心者が陥る「罠」の正体と、それでも楽天経済圏を無視できない理由、そしてポイントサイトと組み合わせてマイル獲得を最大化する「新常識」を徹底解説します。
なぜ陸マイラーは「楽天ポイント→ANAマイル交換」をしてはいけないのか?
楽天ポイントはANAマイルに交換できます。しかし、陸マイラーにとってこの交換ルートは「禁じ手」と言っても過言ではありません。その理由は、致命的に低い交換レートにあります。
致命的に低い交換レート「50%」の現実
楽天ポイントからANAマイルへの交換レートは、2ポイント → 1マイル。つまり、交換率は**50%**です。
これがどれほど非効率的か、陸マイラーの標準ルートであるポイントサイト経由(みずほルートなど)の交換率**70%**と比較してみましょう。
楽天ポイントから交換 | ポイントサイトから交換 | |
---|---|---|
交換元ポイント | 10,000ポイント | 10,000ポイント |
交換レート | 50% | 70% |
獲得マイル数 | 5,000マイル | 7,000マイル |
同じ10,000円相当のポイントでも、出口が違うだけで2,000マイルもの差が生まれます。これは羽田-伊丹間の特典航空券(片道)の半分近くに相当するマイル数です。この差を知ってしまうと、楽天ポイントを直接マイルに交換する選択肢はあり得ません。
では楽天は無価値?いや、陸マイラーこそ「楽天市場」を賢く使うべき
「では、楽天ポイントを貯めるのは無意味なのか?」というと、答えは「NO」です。陸マイラーは、楽天市場を「マイルと楽天ポイントを二重取りする場所」として活用します。これこそが、陸マイラー的楽天ポイ活の最適解です。
ポイントサイト経由で「マイル」と「楽天ポイント」を二重取りする
やり方は驚くほど簡単です。**楽天市場で買い物をする前に、必ずポイントサイトを経由する。**たったこれだけです。
【具体的なステップ】
- モッピーやハピタスといったポイントサイトに登録・ログインします。
- サイト内にある「楽天市場」の広告バナーをクリックして、楽天市場の公式サイトへ移動します。
- あとはいつも通り、欲しい商品を買い物かごに入れて購入手続きを完了させます。
この一手間を加えるだけで、以下のポイントがすべてあなたのものになります。
- ① ポイントサイトのポイント:購入額の**1%**前後(交換率70%でANAマイルへ)
- ② 楽天ポイント:SPUやキャンペーンでアップした倍率分
- ③ クレジットカードの決済ポイント:楽天カードならさらに+α
マイルに繋がる①をしっかり確保しつつ、②の楽天ポイントも獲得する。これが、陸マイラーの賢い楽天市場の歩き方です。
貯まった楽天ポイントの「正解」の使い方
では、ポイントサイト経由で獲得した楽天ポイントはどう使うべきでしょうか。答えは「マイルにはせず、『現金相当』として消費し、支出を抑える」です。
貯まった楽天ポイントは、以下の方法で「1ポイント=1円」として日常の決済に使いましょう。
- 楽天ペイでの支払い:コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど、街中のあらゆるお店で利用可能。
- 楽天カードの支払いへの充当:毎月のカード請求額に充当すれば、銀行口座からの引き落とし額が減ります。
- 楽天証券でのポイント投資:投資信託などをポイントで購入し、将来の資産形成に繋げます。
このように、楽天ポイントを現金代わりに使うことで、手元資金の減少を防ぐことができます。浮いた現金を旅行費用や自己投資に回す方が、価値が半減するマイルに交換するより遥かに合理的と言えるでしょう。
陸マイラーのための「楽天SPU」攻略|無理なく達成できるラインはここ!
SPU(スーパーポイントアッププログラム)は、倍率を上げようとするとキリがありません。陸マイラーは、あくまで無理のない範囲で、コストパフォーマンスの高いサービスに絞って利用するのが正解です。
必須で押さえるべき基本サービス
以下のサービスは、年会費などの固定費がかからず、一度設定すれば継続的に倍率アップの恩恵を受けられるため、必須で押さえておきましょう。
SPU対象サービス | 条件 |
---|---|
楽天カード | 楽天市場での支払いに利用する |
楽天銀行 | 楽天カードの引落口座に設定する |
楽天証券 | 月1回500円以上のポイント投資を行う |
楽天市場アプリ | アプリ経由で買い物をする |
これらを達成するだけでも、楽天市場での買い物が十分にお得になります。
【要注意】深追い禁物のサービス
- 楽天モバイル
- 楽天ひかり
- 楽天ビューティ
これらのサービスは、あなたの生活スタイルに本当に合致している場合にのみ検討すべきです。SPUの倍率アップだけを目的に、現在の通信会社や美容室から無理に乗り換えるのは、本末転倒になる可能性が高いので注意しましょう。
まとめ:楽天ポイ活は「マイルを直接貯める」のではなく「マイル活動を側面支援する」ツール
今回の内容をまとめます。
- 楽天ポイントをANAマイルに交換すると、レートが**50%**と低く非常に非効率。
- 陸マイラーの最適解は、必ずポイントサイトを経由して楽天市場を利用し、「マイルになるポイント」と「楽天ポイント」を二重取りすること。
- 獲得した楽天ポイントはマイルに交換せず、楽天ペイやカード支払いへの充当で「現金」として使い、支出を抑えるのが最も賢い。
楽天ポイ活は、マイルを直接生み出す主力エンジンではありません。しかし、使い方をマスターすれば、主力エンジン(ポイントサイト)の活動を支え、日々の生活支出を削減してくれる強力な補助(サポート)ツールとなります。
この新常識を実践し、楽天経済圏を賢く、そしてしたたかに活用していきましょう。
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